今回は、和歌山県南東部にある「熊野那智大社」の参拝の様子をご紹介します。熊野那智大社の御社殿及び境内域は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。
有名な那智の滝への観光をお考えの方はぜひ、熊野那智大社も一緒に参拝されることをおすすめします。
なお、熊野那智大社~那智の滝へのおすすめ観光ルートについても別記事で詳しくご紹介しておりますので、そちらもご参考になさってください。
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熊野那智大社とは
熊野那智大社は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の那智山に建つ、熊野三山の一社です。
熊野三山
紀伊半島の南東部には熊野三山と呼ばれている三社・ニ寺があります。「伊勢へ七度、熊野へ三度」という言葉があり、平安時代の浄土信仰の広がりをきっかけに、大勢の人々が救いや浄土への蘇りを祈ってこの地を訪れたという歴史があります。
熊野三山は熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社の三つの神社に、那智山青岸渡寺(なちさんせいがんとじ)と補陀洛山寺(ふだらくさんじ)の二寺を加えた五か所の総称です。
那智山青岸渡寺と補陀洛山寺は神仏習合の過程で熊野那智大社と密接な関係を持つようになった寺院です。
所在地
熊野本宮大社 (くまのほんぐうたいしゃ) | 田辺市 |
熊野速玉大社 (くまのはやたまたいしゃ) | 新宮市 |
熊野那智大社 (くまのなちたいしゃ) | 那智勝浦町 |
那智山青岸渡寺 (なちさんせいがんとじ) | 那智勝浦町 |
補陀洛山寺 (ふだらくさんじ) | 那智勝浦町 |
熊野三社は相互に20~40㎞の距離を隔てて位置しており、それらは全て「熊野古道」でつながっています。
熊野神社は日本全国に約三千社あるといわれていますが、この熊野三山はその総本社になります。
熊野那智大社へのアクセス
熊野那智大社を含む熊野三山へはアクセスが非常に不便で、かなりの時間を要します。最近では交通環境も格段に改善してはいますが、同じ近畿地方の府県からであっても長旅となりますので、しっかりと下調べをして向かうようにしましょう。
車でのアクセス
大阪方面から
■山越えコース
大阪方面~国道168号~国道42号経由で那智勝浦町へ 【約5時間30分】
■海岸線コース
大阪方面~阪和道・紀勢道~国道42号経由で那智勝浦町へ 【約4時間30分】
名古屋方面から
名古屋方面~東名阪道~伊勢道・紀勢道~国道42号経由で那智勝浦町へ 【約4時間30分】
公共交通機関でのアクセス
■バスを利用
JR紀伊勝浦駅下車~熊野御坊南海バスでバス停「那智山」で下車【約30分】
■タクシーを利用
JR紀伊勝浦駅下車~タクシー【約20分】
熊野那智大社の基本情報
所在地 | 〒649‐5301 和歌山県東牟婁郡那智勝浦那智山1 |
TEL | 0735‐55‐0321 |
公式HP | https://kumanonachitaisha.or.jp |
参拝レポート
今回はお土産屋「和か屋本店」さんの駐車場をおかりしました。無料で利用できて、熊野那智大社へ向かう那智山参道の入り口が目の前だったのでとても便利でした!
和か屋本店さんや駐車場ついてはこちらの記事で詳しくご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。
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熊野那智大社 徒歩での道のり
熊野那智大社までは那智山道入口から467段の階段をひたすら上ります。拝殿は標高500mの地点にあります。
少し階段を上ったところから駐車場を見下ろした様子です。曇っていますが気温は30℃越えだったためかなり汗がにじみます。
こちらは「一の鳥居」です。鳥居の先にも階段がまだ続いています。ここで道のりの2/3くらいまで来たでしょうか。
階段の看板に「左側をお通りください」と記載がありましたので左側を上ります。神社などでは真ん中は神様の通り道とされているため、左右どちらかに寄って歩くというのが通例となっていますが、過去に訪れた神社を思い返してみると、右側だったり、左側だったり統一はされていなかったような・・・。
例えば「伊勢神宮」では内宮は右側通行、外宮は左側通行です。
不思議に思ってどんなルールがあるのか調べてみたら、どうやら手水舎の位置が関係しているみたいです。
たしかに、伊勢神宮の内宮の御手洗場(五十鈴川)は右側、外宮は左側にありました。こちらの一の鳥居の先にある手水舎は左側にありましたので、なるほど納得です。
階段の左側をさらに上っていくと・・・・
「二の鳥居」が見えてきました。この先が拝殿です。467段お疲れさまでした!
それでは、実際に熊野那智大社を参拝した様子をまとめましたのでご覧ください。
拝殿に到着
こちらが熊野那智大社の拝殿です。マップには「礼殿」と記載されていました。朱色がとても美しく鮮やかですね。こちらの奥に御本殿があります。
こちらは宝物殿です。国指定の熊野信仰に係わる文化財、絵画、古文書、尊像などが展示されています。
営業時間 8:30~16:30
入館料 大人300円・小人200円
お清めの護摩木
まずは拝殿前にある「お清めの護摩木」を焚き上げます。初穂料は100円です。
「護摩木(ごまぎ)」を焚き上げる意味は、供物を焼くと同時に煩悩を焼くということらしいです。人間の根本にある煩悩を焼き、決意を新たにしてから拝殿で願うということですね。
煩悩を焼いたので、拝殿にてしっかり福を願ってお参りしました。主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ、イザナミノミコト)でご縁や願いを「結ぶ場所」として知られています。
奥に御本殿がありますが、参拝できるのはこちらの「礼殿」になります。残念ながら御本殿のある最奥の神域へ入ることはできません。
御神木 胎内くぐり
拝殿の横にひと際目を惹く大樟があります。こちらが御神木です。樹齢約850年、高さ27m、根回り約8.5mと迫力があります。
こちらの御神木は根幹部が空洞化していて「樟霊社(しょうれいしゃ) 胎内くぐり」というものができます。
護摩木・絵馬
胎内くぐりは備え付けの「護摩木」か「絵馬」に願意と氏名を記入し、これを奉持して胎内に入ります。
●護摩木初穂料 300円 ●祈願絵馬初穂料 500円
せっかくなので家族全員で「胎内くぐり」をさせていただくことにしました。願意は ●家内安全 ●商売繫盛 ●良縁祈願 ●学業成就 などのように書くか、ご自身の言葉で好きなお願い事を書くか、どちらでもOKです。
護摩木に願意を記入し、それを持って一人づつ大樟の中へ。入口は「え?これ入れる?」と思うほどで、大人ですと少し狭いです。
大樟の中へ
中はそれほど広くはなく、入ってすぐに階段があらわれます。護摩木を握りしめ、願いを込めながら階段を上って外に出ます。
娘が木の上の方から顔を出しています。思ったより高い場所から出てきたのでびっくりです。その先に下りの階段がありますので、そこから降りて終了です。
階段の横に護摩木・絵馬掛けがありますのでそちらに納めます。
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巨大おみくじ
胎内くぐりを終えて御守りを見ていると、目の前に巨大なおみくじが!!
オブジェか何かかと思ったら、これで実際におみくじが引けるというのだからびっくり⁉ 子供一人ではさすがに持ち上げることができなかったので、パパがシャカシャカしてあげていました。
でも棒がなかなか出てこないんですよ、これが。大人でもしんどい感じですww
棒に書かれている番号を社務所で伝えると紙のおみくじがもらえます。
御朱印
御朱印は拝殿と御神木の間にある社務所でいただけます。
御朱印は手書きで対応していただけて、初穂料は300円です。「日本第一霊験所」という印が押されています。
熊野那智大社グルメ
茶房珍重庵 那智山店へ
熊野那智大社から那智山青岸渡寺に寄った後、小腹が空いたのでこちらの「茶房珍重庵 那智山店」さんへ立ち寄らせていただきました。
那智山青岸渡寺から階段を下ったところにあります。
お食事メニュー
こちらではうどん(温・冷)とそば(温・冷)、さらに熊野地方の郷土料理「めはり寿司」がいただけます。うどんやそばに+330円でめはり寿司をセットにできます。
せっかくなので、めはり寿司もセットにして注文してみました。
めはり寿司の名前の由来は、"目を見張るほど大きな口を開けて食べる"という意味から「目張り寿司」→「めはり寿司」と呼ばれるようになったと考えられています。たしかにとても大きいです。
包んでいるものは高菜の葉です。中身は白飯だけを包むめはり寿司もありますが、高菜の葉の芯の部分を刻んで鰹節を混ぜたご飯を入れたりします。こちらのめはり寿司にも具が混ざっていてとても美味しかったです。
熊野のめはり高菜を購入して自分でつくるのもいいですね!
食事だけでなく「もうで餅」「栗ぜんざい」などお甘味もあります。参拝までの道のりで疲れた足を休める時間として立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
茶房 珍重庵 那智山店の公式HPはこちら
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まとめ
今回は和歌山県の世界遺産「熊野那智大社」をご紹介しました。全国的にも有名な那智の滝はこの熊野那智大社の別宮「飛瀧神社」の御神体です。
熊野那智大社は熊野三山の中で唯一、御瀧の神様を併せ祀っています。
どちらも歩いて回れる距離ですので、那智の滝へ観光しようと考えている方は、ぜひ熊野那智大社をセットで参拝されることをおすすめします。
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